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車いすについて

車いすを選ぶまえに

車いすと一口に言っても、いろいろなタイプがあり、目的に応じて選び方があります。身体に合わない車いすを使うと身体を悪くしてしまう恐れもあります。適切な選択のために、まずは、車いすを使う目的や期間、使う人の状況について考えてみましょう。

車いすを使う目的

  • 介助する人が歩くことができない人を運ぶ道具として使う
  • 歩けない人が自分で車いすを操作して足がわりとして使う
  • 車いすに座ってゆっくりとくつろいだり、テーブルやデスクに向い食事などの目的行為をするための椅子として使う

車いすを使う期間(車いすに座っている時間)

  • 一定期間、一時的に使う(けがや病気の治療のあいだなど)
  • これから先ずっと生涯使う

どんな状況の人が使うのか

  • 不特定の人が一時的に共有し、使い回しをする(病院や施設、量販店などの備品)
  • 個人が専用で使う(購入や保険給付、レンタルで入手)
個人が専用で使う場合は、その人の状態に留意しましょう。
身体機能(座位保持能力や体型、身体のサイズなど)
生活動作・行動や活動範囲・本人や家族の希望など

ざっと以上のような事柄を考慮して、車いすを選択する必要があります。1台の車いすですべての目的を満たすことは難しいものですが、それだけに、何が使用者にとっての主たる使用目的なのかを明確に認識することが、適切な車いす選びと、必要な調整を加えるための前提になります。

一般的な車いすのサイズと特徴の確認

【図:車いす各部のサイズ確認箇所】
車いす各部のサイズ確認箇所

1. シートの幅と奥行き

一般的な車いすは左右奥行き共40センチです。シート幅は車いすに座り、お尻の左右に、前習えの状態で手のひらが入る程度の余裕があるか、奥行はお尻を深くきちんと座ってシートの前の端から膝裏から太腿が2横指ほどの隙間があるかが目安です。スリングシートは長期間の使用でへたり、骨盤が傾き座位が不安定になったり、脊椎の変形などの悪影響を起こします。

2. 座面高

フットレストに足をのせ、膝下から足底までの長さに5〜7センチ程度加えた長さが目安です。シートの前は後ろの比べ2〜3センチ高く、傾斜をつけて座る姿勢を安定させています。

3. バックレスト高と座面に対する角度

車いすを手でこぐ場合は腕が動き易いように上端が肩甲骨にかぶらない程度の高さにし、姿勢が安定しない場合はより、バックレストの上端が肩甲骨よりも上にきます。肩甲骨にバックレスとがかかるくらいが標準とされています。シートに対するバックレスとの角度は95〜100度が標準です。座位の不安定な方の場合はより角度を大きくします。

4. フットレストの高さと前後位置、傾斜角度

下腿の長さに合わせますがシート前端の太腿の裏に指1本入る余裕がある方が、足を動かした時に太腿の後ろの筋肉が収縮し てもきつくなりません。前後位置は調整可能なタイプは少ないです。ほとんどのこれまでの車いすは構造上、キャスターと接触しないようにシートに対して前方にでています。本来は姿勢保持や車いす操作の点からも前方に出過ぎていない方が適切です。傾斜角は足が尖足などの際に足底がフットレストにつかない場合に調整が必要になります。

5. アームレストの高さ

車いすに座り肘(正確には前腕)をアームレストに置いた時、肩がすくんだり、反対に身体の上体を片方に傾けないとアームレストに腕が届かないなどのことが起こらないように肘が直角くらいで前腕から手までがアームレストに届くことが目安です。

6. 大車輪のサイズ

20〜22インチが標準です。昔から施設や病院にあるスチール製の安価なタイプは24インチが多いようです。手こぎをする際、腕との位置関係でこぎ易さが全く違うので手こぎをする場合は確認が要ります。

7. キャスターサイズ

車いす用は3〜7インチまで様々です。大きいと段差に強く、直進性があり、小さいと小回りがききます。

サイズが合わないと座位姿勢が崩れ易く、お尻や背中の体圧分散ができません。そのまま長時間使用すると筋肉がリラックスできない状態が続き、身体の柔軟性低下、関節の拘縮や変形、体循環不良、褥そう発生のリスクが高くなります。

車いすを「椅子」として見たら

リラックスして、くつろぐには

車いすに座り身体の力を抜くと背中がやや丸くなり骨盤が後ろに傾き、シートの上でお尻が前にずれ易くなるので腰や背中への負担が強くなり、リラックスできません。お尻の前ズレ防止と背中や腰への負担を減らすためにはクッションなどを使用したり、シートの前方をやや高めにして背もたれを後方へ傾け、車いすのシートや背もたれに身体ができるだけ添うようにします。

【写真:リラックス座位】

目的行為をする時は

足を引き、足底が床またはフットレストに踵まで付いている状態で、上半身が前に傾き易い、手を前方に容易に伸ばせる、いわゆる前かがみ姿勢をとることを指します。デスクに向う時、テーブルを前に食事を摂る時、排泄する時など日常で椅子へ座ってあらゆる活動をする時は、ほとんどが前かがみ姿勢になります。 【写真:前かがみ座位】

車いすの駆動(運転)操作

車いすの手こぎ(ハンドリム操作)

座位姿勢

車いす上での座位姿勢ができるだけ体幹が直立(伸展)するようにシート調整をしてハンドリムに対して肩の位置を高くし、手が体幹に対して後方に位置するハンドリムにまで届き易くします。

上肢とハンドリムの位置関係

  • 車いすに座り、腕を伸ばして車いすの側方に垂らしておろした時、手のひら辺りに駆動輪の車軸位置がある
  • 横から見て肩の位置よりも駆動輪の車軸位置がやや前方(5〜10センチ程度)にある
  • 体幹より後ろの位置するハンドリムに簡単に手が届く。またその時、体幹が伸展するように促される

【写真:車いす手こぎ調整】

車いすの足こぎ

【写真:車いす足こぎ】一般的には足底が床につくように低床タイプの車いすを選びます。足を引き床を蹴る時、反動でシートの上でお尻が前にずれないように足を引くと同時に、体幹が前に屈むよう促されることが基本です。